カイロプラクティック院の歴史と施術内容
「カイロプラクティック」と聞くと、施術時に「ボキボキ」鳴らして骨を動かすイメージが一般的でしょうか? 今回は、カイロプラクティックの歴史と施術内容について学んでいきましょう。
カイロプラクティックの歴史
カイロプラクティックは1895年にアメリカで生まれました。
創設者はD.Dパーマによって開発された治療法です。
もともとは磁気治療していたパーマが難聴の患者の骨を押して難聴が回復したと言うことがきっかけになり研究が始まりました。
カイロプラクティックは日本語に直訳すると「手で治療する」と読みます。
カイロプラクティックのイメージとしてはボキボキするといったことをイメージするかもしれません。
しかしD.Dパーマは「背骨のトーン(周波数)の崩れているところを手で刺激を入れることにより正常にする」と言っております。
創始者の考え方は決して骨を動かして歪みを治療するといった考えではありませんがその後派生して骨を矯正するなどのテクニックが開発されました。
日本の整体とよく同じと思われる方がいますが歴史と考え方は全くの別物です。
日本にはカイロプラクティックの法律がなく民間で少しセミナーを受ければカイロプラクターと名乗れるのが現状です。
しかしアメリカではカイロプラクティックは大学で6年間勉強しなければ資格が得られません。
アメリカの3大ドクターは
D.C(ドクター・オブ・カイロプラクティック)
D.O(ドクター・オブ・オステオパシー)
の3つがあるほどカイロプラクティックは権威があります。
ですので日本でカイロプラクティックをどこに行けば良いのかわからない方は海外で勉強をして大学を出た資格のD.CやBHSc(Bachelor of Health Science in Chiropractic)の免許を持っているならば間違いないでしょう。
カイロプラクティックの種類
カイロプラクティックのテクニックも100以上あります
結論から言うとどのテクニックも効果はあります
少しだけテクニックの種類を紹介します。
一般的に使われることが多く首を回旋することで歪みなどを取ったりします。
ベッドの一部が落ちるような仕掛けをしており落ちるときに矯正をするといったものです。
椅子に座った状態で首を矯正するのが特徴です。
骨の歪みを後ろから前に矯正していきます。
レントゲン撮影をして矯正するところもあります。
背骨の周波数のトーンが崩れているところを足の長さを用いて検査します。
インテグレーターと呼ばれる器具を使い矯正します。
D.Dパーマーの考え方に非常に近いテクニックの一つです。
アクチベーターと呼ばれる振動を起こす器具で関節や筋肉を調整します。
痛みもないので安心して受けることが出来ます。
アクチベーターのみで施術している先生は少ないです。
仙骨と後頭骨を調整することで身体に流れている脳脊髄液と呼ばれるものの流れを良くすることで自然治癒力を回復させるテクニックです。
骨盤にブロックなどをいれて調整するのが特徴です。
医療用ステンレスを用いて筋膜リリースをするテクニックです
癒着した筋膜を正常な状態にします。
こりや神経の症状に効果が期待できます。
カイロプラクターには大きく分けて2つの種類があります。
ストレートとミックスと呼ばれるものです。
ストレートとは矯正のみを行い施術する人です。
上部頸椎だけを矯正する人がその傾向が多いです。
ミックスとは矯正だけではなく筋肉の調整や関節の調整をしカイロプラクティック以外のテクニックを使う人です。
どちらが正しいと言うわけではありませんが考え方や勉強してきた内容によって違います。
カイロプラクティックの誤解
一般的にカイロプラクティックはボキボキ鳴らして骨を動かすイメージがあります。そもそもあの音は何なのでしょうか?
関節が急激に伸びる事で関節内の窒素化合物が気化したときに発生する音で「キャビテーション」と呼ばれる化学現象です。
ワインのコルクを抜いたときに出る時の音といえばわかりやすいでしょう。
関節を早く動かすことにより周りの靭帯や関節包などの固有受容器が脳に刺激を与えそれがフィードバックして身体の組織が緩んだり自然治癒力が発生したりします。ボキボキ鳴らすことが目的ではありません。
骨盤矯正の誤解もよくあります。
骨盤は仙骨と腸骨とよばれる骨で形成されています。
そもそも骨盤はどれだけ動くのでしょうか?
1cm?2cm?
答えは1mm前後です。
そもそも骨盤というものは可動域より支持を優先される部位ですので骨盤がそんなに動いてもらっては困ります。
確かに骨盤の動きが悪くなり症状が出る事は多いです。
骨盤を矯正することで様々な症状がよくなることも事実です。
しかし骨盤を矯正したからと言ってO脚が劇的に治ったりなどはほとんどあり得ません。
先ほども紹介した通り骨盤の可動域はほとんどないからです。
カイロプラクティックでは骨盤や骨格のずれを「リスティング」と呼ばれる表記で表します。
2番目の頸椎が右にずれていたら「C2PR」「C2RP」などです。
※流派により少し表記が変わります。
骨盤も同じようにリスティングで評価をして矯正をしていきます。
もしカイロプラクティック院でリスティングの意味も知らないようであれば整体かもしれません。
同じように全身をボキボキするようなところもカイロプラクティックではないかもしれません。せいぜい3,4箇所がいいところです。
通常全身をボキボキするようなことはカイロプラクティックではしないからです。
骨を戻すというよりは矯正することで体の自然治癒力を引き出すという考え方なのです。
症状別カイロプラクティック院の選び方
・コリやハリが気になる場合は、筋膜リリースを使う「グラストンテクニック」や「FaST」をしている所がおすすめです。
・自律神経の調子がよくない場合は、上部頚椎を施術する所が得意な「カイロプラクティック院」がおすすめです。
・痺れなどの神経に関する部位が気になる場合は、キャリックの神経学を勉強したところがおすすめです。対応できるお店は少ないかも・・・。
・全体的に調整してほしい場合は、「D.C」や「BHSc」を持っているところで治療を受けましょう。